2003年4月アーカイブ

cover図書館で借りてきました。0歳から思春期の、「ほんとうのよき読者」を育てるために大人にどんな手助けができるのかが書かれています。原題が"Learning to Read"発行は1982年ですが、この邦訳の巻末のブックリストは最新のもので、ところどころ、著者、訳者のひと言コメントが添えられていて、質の高い本ばかりが集まっています。

アマゾンで調べたら原書は今在庫切れ。新しい版が出るのが2014年となっていて、「予約受付」ってあるけど、2004年の間違い?それに、やけにページ数が少ないのが変。別の本なのかな?

原書ではスペリングや英語の解釈にとってのアドバイスも載っているそうですが、邦訳ではその部分は著者と相談の上削除してあるようです。

主な主張としては、


  • 「読むことは本物の本を読むことでしか学べない」

  • 「そのための最上のテキストは物語である」

  • 「最後の段階ではいかに善意であっても、大人たちは身を引き、若者たちにとって最良の教師---彼らを読者として選んだ、優れた作家たちに後を任せるべきである。」

  • 「手を貸すのはほんの一時的なものと考えてほしい」

The Blue Nowhere

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coverJeffery Deaver
デンゼル・ワシントン主演で映画化されたベストセラー、The Bone Collectorの作者、Jeffely Deaverによる、サイバー・スペースを舞台としたサスペンス。

私はサスペンス、特に最近のものはあまり読んだことがなく、わりと、キャラクター系が
好きなほうです(ホームズ、ポワロ、メグレみたいな、おなじみのキャラが
その個性を光らせつつ、事件を解決していく系がわりと好みでその人物に会いたくて、
ついつい次々と読んでしまう。)情景描写、人物描写が生きたものが好きですが、
そういう面は淡白な作品。けれども、どんでん返しの連続を演出するためには
むしろ、まだ、よくわからないからこそ怪しくなってくるわけで、
こうでなければ面白さがないのでしょう。
珍しく人物がちょっと深く分かってきたかと思うと、そこには罠が(?)
こってりと感情移入するのは好きだけれど、元気がないときにはそれも疲れるのも事実。
その点、深い感情移入は必要なく、事態がどうなるか、という関心だけでも読める気軽さが、
娯楽としてはちょうどいいツボに入りました。

英語もやさしいので、仕事やプライベートでちょっぴりお疲れのときでも
洋画を観ているような感じでスピードに乗って読み進めることが出来るのが嬉しい。
ひとつひとつの章もわりと短くて、展開が速いので、ついつい先へ先へと読んでしまいます。
読み終わるまで日にちがかかっていますが、読まなかった日も多いので、
実質かかった時間はわりと短かったです。

パソコンに詳しくなくても用語などは解説されるので読めるけれど、
ごくごく基礎的な知識はあったほうが意味はよくわかるでしょう。

また、SSSでおなじみのAnimorphsネタもあり、犯人のお好みのジュースも飲んだことがあるし、
とても身近な話題が多かったのも楽しく読めたポイントの一つかもしれません。
FBIなんかは身近ではないけれど、映画でおなじみだし、ね。

coverアメリカの子供たちに人気の児童書シリーズ。TVでも放映されている(た?)らしい。
エイリアンに遭遇した子ども達が、地球をねらう悪いエイリアンから地球を守るため、
動物に変身する能力を与えられる。本では毎回、語る子供が変わる。動物に変身すると、
その動物の本能にひきずられるため、なかなか思い通りには行動できないなどの制約もあり、
こうして文章にすると設定はくだらないような内容だけど、読んでみると意外に面白い。
今の子どもがマンガ感覚で楽しめる本という感じ。
子どもたちが活き活きとしていてそこが楽しい。

わたしは1巻を読み、2巻も持っていますが、未読。表紙はその巻の語り部となる子どもが
動物に変身する過程を重ねて描いていて、本文のはしにはパラパラマンガで、変身が
ついている。丸善で山積みになっているところを子どもたちが発見し、「読んで読んで」
というので買ってみたら「ありがちー!!」といいながら、ついつい
夢中で読んでしまった。9から12歳向けにしては英語はかなりやさしい。
くだけた会話表現も多いので、はじめは読みにくいかもしれません。

SCHOLATICのANIMORPHSコーナーでは、アイコン、壁紙もゲットできる。(してどーする...)

HP http://www.scholastic.com/animorphs/index.htm

cover寝てもさめても本の虫
アタック25、NHK週刊ブックレビューでおなじみの児玉清さんの本をめるぐエッセイ。
翻訳文学が大好きだった児玉さんは、本当に本の虫で、とうとう、好きな作家の本を読み尽くし、読んでいないのは未訳のもののみ、というところまでいってしまった。そこで洋書を読み始めたそうです。ほんっとうに、楽しんでいるなあ...すごい読書量です。真性本の虫ですね。読むうちに、読みたい本がどんどん増えてしまう、危険な本。

cover英語圏の新しい児童文学―「クローディア」から「ハリー・ポッター」まで
ハリー・ポッターは4巻まで紹介されています。
紹介されているのは、
E.L.カニスバーグ(From the Mixed-Up Files of Mrs. Basil E. Frankweiler)
パトリシア・マクラクラン(Sarah, Plain and Tall)
キット・ピアスン(AWAKE AND DREAMING)ひまぞさんが紹介してくださいましたね。
マーガレット・マーヒー
シルヴィア・ウァフ
フィリップ・プルマン(His Dark Materials)
J.K.ローリング(Harry Potter Series)

主な作品のあらすじ、(割と詳しい)鑑賞のポイント、作者略歴、インタビューが掲載されているものもあります。読み終わった本は鑑賞のポイントも読みましたが、
パトリシア・マクラクランを表して、「言葉の錬金術師」とあったのを読んで、
「やっぱりそうかぁぁぁぁぁ」と、改めて、パトリシア・マクラクランに感謝。
やさしい英語で、過不足なく、すばらしい情緒を表現している、彼女の作品に
多読の初期に出会えたことは私にとってはとても幸せなことだったのだと嬉しくなりました。
で、他の本もまた注文する羽目に...この本は、すぐに読めそうな、絵本も紹介されているので、
児玉さんの本よりいっそう危険かも...!!!

2500円もするので、図書館で借りるといいかも。

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